モルモットの症例

モルモットの卵巣嚢腫(卵巣腫瘍)

モルモットちゃんが来院されました。以前に卵巣嚢腫が見つかり、摘出した子です。

↑手術前の様子:お腹が腫れて、体表の毛が薄くなっていました

 

モルモットは卵巣嚢腫という卵巣の病気になりやすくて女の子のモルモットでは100%近い発生率があるといわれています。

症状は、初期ではほとんど無症状ですので、たまたま健康診断で見つかることが多いです。

また、卵巣嚢腫のサイズが大きくなると腹部が腫れてきて気付かれることもあります。あと、側腹部に痒みを伴わない脱毛がみられることがあります。

 

今回のモルモットちゃんは、以前に腹部の腫れと脱毛が見られたため、エコー検査を実施したところ卵巣嚢腫が見つかったのでした。

 

この場合の治療は、外科的に卵巣子宮摘出術を行うことです。

モルモットの卵巣は犬や猫に比較して卵巣間膜が短いため、卵巣を腹腔外に牽引することが大変難しいのですが、半導体レーザーやヘモクリップなどを駆使して摘出することができました。

↑※閲覧注意:摘出された卵巣と子宮

 

その後、無事にフサフサ・ツヤツヤと毛が生えていたので良かったです。