ウサギの症例

うさぎの避妊手術について

先日、子宮にトラブルの発生したウサギさんが来院されましたので、

今回はウサギの避妊手術に関して。

 

当院ではうさぎの診察をよく行っておりまして、

うさぎさんが来院されることが多くなっています。

 

その中で、飼い主さんからよく聞かれることに「避妊手術をした方が良いか?」という質問があります。

 

Q、なぜ必要?
A、女の子の場合、子宮疾患の発生率(3歳を超えると80%の発生率ともいわれています)がかなり高いためです。
多くの場合、血尿といった症状で発見されます。
その場合、検査をしてみると子宮に何らかの変化が起きている事がほとんどであり、

子宮腺癌という悪性腫瘍が見つかることも珍しくありません。
放置すると、最悪の場合、肺転移、腹膜播種が起こる事もあり、厳しい事態に陥ってしまいます。
また出血が多い場合は貧血が進行し、手術自体が出来なくなることがあります。

これらの病気は避妊手術を行なう事で防ぐことができます。

生後半年〜1歳までに行なう事が理想的です。

 

Q、垂水オアシス動物病院ではウサギの手術はできますか?
A、ウサギでも他の動物と同じく手術ができます。

 

Q、ウサギの麻酔は安全なの?
A、確かに犬猫よりも麻酔リスクが高いという統計データがあります。

当院では喉頭チューブや気管挿管などを用いて麻酔の管理を行っており、より安全な麻酔が可能になっています。

麻酔リスクはゼロではありませんが、子宮疾患発生率(3歳を超えると80%の発生率)はそれよりはるかに高くなっています。

 

Q、避妊手術の流れを教えて下さい
A、朝9:00過ぎに来院していただき、血液検査やレントゲン検査などを行ない準備をします。
その後、午後12:00過ぎから手術を行ないます。手術の所要時間は約30分程です。

夕方18:00以降にお迎えに来ていただきます。

 

今回来院された子は、

エコー検査で子宮陰影に異常が認められたため、子宮の摘出を行うことになりました。

 

※閲覧注意:摘出された子宮の画像です

 

術後は問題なく牧草も食べるようになりお家に帰っていってくれて良かったです。

 

女の子のウサギは3歳を超えると、80%以上の子に子宮疾患が発生するといわれていますので飼い主さんはどうするか一度は考えてみる必要があると思います。