ウサギの症例

うさぎの避妊手術

今回はうさぎの避妊手術について。

うさぎなど犬猫以外の動物を診察している動物病院は珍しいと思うのですが、当院ではうさぎの患者さんの診察を行っているため避妊手術を日常的に実施しています。

まず、うさぎの避妊手術を行うには全身麻酔が必要になります。うさぎは気管挿管が難しいため麻酔の管理が難しく、草食動物なこともあり犬猫より繊細で麻酔のリスクが高く、犬猫と違って組織が脆いため手術も慎重に行わないと組織が千切れてしまったり出血してしまったりと手術のハードルが高めで動物病院の診察対象動物から外されやすい動物です。

ただ、昔は気管挿管が難しく不可能な場合にはマスク麻酔で麻酔を維持しないといけない事もありましたが、近年では新しく開発された喉頭チューブを使えば気管挿管せずとも安定した麻酔を掛けることができるようになっていて、安全に安心して麻酔を掛けることが出来るようになってきています。

↑摘出された子宮と卵巣

↑お腹の傷は皮内縫合後に医療用の接着剤でとめるため、手術後はエリザベスカラーを着けなくても無くて大丈夫です。