ウサギの症例

うさぎのトレポネーマ症

トレポネーマ症に感染したうさぎさんが来院しましたので今回はこの病気について。

トレポネーマ症はスピロヘータ(細菌)の一種により起こる病気です。うさぎの間では接触感染や授乳感染、交尾感染などで伝染していきます。人間にはうつりません。

症状
感染しているうさぎでも症状が出ない場合が多いです。しかし、体力が弱った時やストレスがかかった時に発症する例が多く、顔(鼻、唇)、会陰部に皮膚炎が生じます。また新生児の流産などの原因になることもあります。

治療
通常うさぎに用いられる抗生物質では効果が無く、
適合する適切な抗生物質を内服で4週間程度投薬すると症状が改善します。
この病気は非常に伝染力が強いので、多頭飼育の場合は同時に治療することが必要です。

発症したうさぎを繁殖させないことが病気の予防になります


治療前 カサブタが鼻と口周りに出来ています


治療後 適切な抗生剤を投薬するとカサブタが無くなりました